グァテマラの織物

古代マヤ文明の中心、グアテマラ。彼らは、現代も、マヤの伝統、文化、言語、宗教、服装を伝え続け守り続けている民族です。人口の約60%をしめるマヤの末裔達は北西部地帯に集中し、スペイン人の征服からはじまり、現代まで数々の影響、長く続いた内戦、迫害を受けながらも自分達の伝統文化を頑固なまでに守り通しています。ここではその数々の織物の素晴らしさを紹介したいと思います。といっても織物を研究しているわけではなく、それほど詳しくないのですが、、、、、すこし興味をもたれた方は、本をご覧になってください。うっとりします。学術的なコレクションではなく私が好きな織という観点で買っているのですが。一点一点手織で、大作に関しては1年かかるものもざらです。現在ではほとんど制作されていなかったり、あまり市場にでないものも多くあります。
→ウィピルいろいろ展示室へ   (→こちらのウィピルは販売しています)     →アデランテで扱った織物たち    

参考文献

五色のきらめき グァテマラ・マヤ民族衣装
 東京家政大学博物館編 1998年

季刊 装飾デザイン 4号 特別企画 グアテマラの染織と工芸
 学習編集社 1983年

染色の美 28号 特集 グァテマラの染織
 京都書院 1984年


民族衣装について
彼らの多くが住むグアテマラ北西部は、グアテマラの中でも標高が高く、冬季の冷え込みは相当です。各村によって模様、素材、色は全く違い、衣装を見ただけで、どこの村の出身かすぐにわかります。構成は少しずつ異なるのですが、(小物は村によって使わなかったり)基本的には以下のような要素で構成されています。現代にいたるまですべて親から子へと伝えられた手織ですが、大変な手間暇がかかるため、もちろん市場で売買いもされます。また近年観光客もふえ、その美しい織物は大人気です。簡単に彼らの衣装について説明します。

<女性>

上衣 ウィピル。貫頭衣。                        
スカート     コルテ。輪に縫ったスカートを巻き付ける。ギャザースカート、ミニが流行っている村も。
ファハ。4mほどの長い厚手の紐をコルテの上から巻きつける。
頭飾り  シンタ。長い紐を髪に巻き付けたり、編み込んだり。そういえばショートカットの人はいません。                         
多目的布  スーテ。風呂敷きに使ったり、頭に載せてそのうえに籠、野菜を載せたり、赤ちゃんを包んでおんぶ紐代わりに、肩からかけて寒さしのぎに、、、、、いろいろな使い方をします。

<男性> 男性の民族衣装はかなり衰退してて、一部の村でしか見る事ができません。が、豪華!そして儀式用の衣装はこれまた豪華!

上衣  カミサ。襟や袖口にかなり凝った刺繍がされていることもある。
ズボン     パンタロン。 半ズボン、長ズボンいろいろ。ボンタンだったり、ウエストをずらしてはいたり、
これも流行があります。 
ファハ。女性のよりも薄地で幅広の長布を巻きつける。
帽子 ソンブレロ。麦藁帽子やフェルト帽。布を巻きつけている場合も。
バッグ     なぜか男性は必ずバッグをショルダーバッグを持っています。日本と反対。おっちゃんが結構
かわいいのを持ってたりして欲しくなります。編み込み模様は、自分の名前や作った年、コカコーラ、ペプシ、ナイキなど、勝手に登録商標マークも流行です。女性はスカートや、ブラジャーにお金を挟んでいる場合が多いようです。
この他、パンタロンの上に毛糸のマフラーのようなものを巻きつけたり、乗馬用の当て布のようなものを装着したり。多目的布スーテを儀式の際、呪術師は頭に巻きつけます。

北西部は標高も高く冬季の冷え込みは相当なのですが、コート、ポンチョのような防寒着はあまり発達しなかったようです。みんなスーテを肩からかけたり、市販の毛布や、現代風のセーターやカーディガンを着ています。あと靴についてですが、衣装、髪飾りなどの豪華さに比べ、あまり凝ってないようです。なので、男性が民族衣装に、帽子、履き込んだ皮製ショートブーツでキメた村に入った時なんて、あまりのナイスコーデネートにうーんと唸ります。ちなみにそこでも若者はナイキのスニーカーなんて履いちゃってて、ガックシなのですが。女性の靴は、皮製サンダルなどもあるのですが、プラスチックのサンダルや普通のハイヒールを履いている人がほとんどです。高齢の方ほど、昔どおりのスタイルで通していますが、男女関わらず若者の中には民族衣装を脱いで、都会に出る人も多いようです。この衣装こそが、差別のはじまり、女性をしばる、ということですが、確かにそれも一理あります。でも何百年もこの伝統を守ってきた人たち、このグローバル化の波の早々崩されることはないような気がします。どんなに不便でも昔どおりの、衣・食・住を守っているこの人たち、強い民族だと思います。


織物の種類

現在では、天然染料はほとんどつかわれず、合成染料で染められた糸をつかった綿、アクリル、絹糸を使って織り上げられています。織機は、後帯機とよばれる原始的な簡易な手織り機で(アジアでも同じようなものを見た事があります)木や柱にくくりつけて地べたに正座し、土間や中庭で織り上げられています。(女性のスカートについて。正座する民族は巻きスカートのようなタイトなものを履き、男性と同じようにあぐらをかいたりする民族はギャザースカートでふわっと隠すようにできているというのを読んだ事があります。)また大型の高機では、単純な模様の絣やコルテ用の布が織られ、(高機をつかっての織は男性の仕事)その他にシンタや、ファハなど厚手のもの、細幅のものを織る際の小機があります。

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